問26 2013年1月基礎
問26 問題文
居住者に係る事業所得に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。
1) 事業所得者である生命保険募集人が個人で所有する営業用車両の売却益は,事業所得となる。
2) 事業用運転資金の預金利子は,事業所得となる。
3) 山林を取得してから6年後に,その山林を伐採または譲渡したことにより生じた所得は, 規模により事業所得または雑所得となる。
4) 金融業者が担保権の実行により取得した土地を一時的に貸し付けた場合の所得は,事業所得となる。
問26 解答・解説
所得区分に関する問題です。
1) は、不適切。個人事業主が所有する事業用固定資産等の売却益は、譲渡所得となります。
よって、売却した固定資産が所有期間5年超であれば、長期譲渡所得として、特別控除50万円を差し引いた上で、その2分の1の金額が譲渡所得額となります。
2) は、不適切。預貯金や公社債の利子は、利子所得となりますが、事業用資金としての預貯金も含みます。
3) は、不適切。山林所得とは、山林を伐採して譲渡したり、立木のまま譲渡した場合の所得ですが、山林を取得してから5年以内に伐採・譲渡した場合は、山林所得ではなく事業所得か雑所得になります。
なお、山林を取得してから5年を超えた後は、規模に関わらず山林所得となります。
4) は、適切。金融業者が、融資の焦げ付き等の理由から、担保としていた土地を取得(担保権の実行)し、一時的に貸付けた場合の賃料は、金融業の付随的業務から生じたものですから、事業所得とされます。
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