問33 2012年9月基礎

問33 問題文と解答・解説

問33 問題文

損益分岐点分析に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。

1) 限界利益率とは,売上高に占める限界利益(売上高から変動費を差し引いた金額)の割合であり,売上高の増加によって,いくらの追加利益が獲得できるかを示す。

2) 損益分岐点比率は,損益分岐点売上高が実際の売上高の何%にあたるのかをみることで, 収益性の高さを判定するものであり,この比率が低いほど,収益性が高いことを示している。

3) 売上高が2億円である場合の変動費が8,000万円,固定費が6,000万円である企業は,固定費を1,200万円削減すれば,損益分岐点が1,800万円低下することになる。

4) 売上高が1億5,000万円である場合の変動費が3,000万円,固定費が6,000万円である企業が,4,000万円の利益をあげるために必要な売上高は1億2,500万円である。

ページトップへ戻る

問33 解答・解説

財務分析指標に関する問題です。

1) は、適切。「限界利益」とは、売上高から変動費を差し引いた利益のことで、売上増加時に最大限獲得できる利益を意味しています。
さらに、売上増加時に、利益増加に結び付く割合を示したものが、「限界利益率」で、以下の数式で算出できます。
限界利益率=限界利益÷売上高=(売上高−変動費)÷売上高=1−変動費率

2) は、適切。損益分岐点比率は、損益分岐点売上高(売上高=費用となる売上高)の実際の売上高の割合をみて収益性の高さを判定するもので、この比率が低いほど収益性が高いことを示します。

3) は、不適切。損益分岐点 = 固定費 ÷{1−(変動費÷売上高)} ですので、
売上高2億円のときの変動費8,000万円、固定費6,000万円の場合、
損益分岐点=6,000万円÷{1−(8,000万円÷2億円)}=1億円となります。
ここで固定費を1,200万円削減し、4,800万円にした場合、
損益分岐点=4,800万円÷{1−(8,000万円÷2億円)}=8,000万円となり、損益分岐点が2,000万円低下することになります。

4) は、適切。(経常)利益=売上高−(変動費+固定費) ですが、固定費は売上高が0円でも必ずかかる費用ですので、固定費は6,000万円。
次に、変動費は、売上高に比例して増減する費用です。本問では売上高1億5,000万円のときに変動費3,000万円なのですから、変動費率(売上高に対する変動費の割合)=3,000÷15,000=0.2 です。
よって、変動費=売上高×変動費率=売上高×0.2
利益は4,000万円ですから、4,000万円=売上高−(売上高×0.2+6,000万円)
売上高×0.8=1億円
売上高=1億2,500万円(利益4,000万円に必要な売上高)

問32                問34

  ●無料アプリ版公開中。
  ●学科も実技も完全無料!

  

  ●広告無しの有料版。
  ●広告無しで集中学習!

  

ページトップへ戻る

関連・類似の過去問

ページトップへ戻る

FP対策講座

<FP対策通信講座>

●LECのFP講座(キーワード検索欄で「1級」と検索) ⇒ FP(ファイナンシャル・プランナー)サイトはこちら

●1級FP技能士(学科試験対策)のWEB講座 ⇒ 1級FP技能士資格対策講座(資格対策ドットコム)

●通勤中に音声学習するなら ⇒ FP 通勤講座

●社労士・宅建・中小企業診断士等も受けるなら ⇒ 月額定額サービス【ウケホーダイ】

ページトップへ戻る

Sponsored Link

実施サービス

Sponsored Link

メインメニュー

Sponsored Link

サイト内検索

Sponsored Link

Copyright(C) 1級FP過去問解説 All Rights Reserved.