問52 2012年9月応用

問52 問題文と解答・解説

問52 問題文

Aさんが,60歳に達するまで国民年金の保険料(付加保険料を含む)を納付するものとして,65歳から受給できる公的年金制度からの老齢給付の金額(付加年金以外は,物価スライド特例措置による平成24年度価額)について,次の(1),(2)を求めなさい。計算過程を示し,答は円単位とすること。年金額の端数処理は,50円未満は切捨て,50円以上100円未満は100円に切上げとし,計算過程における端数処理は,円未満を四捨五入すること。
なお,計算にあたっては,以下の<資料>の計算式を利用すること。資料中の「□□□」は,問題の性質上,伏せてある。

(1) 老齢基礎年金の年金額と付加年金の年金額との合計額はいくらか。なお,老齢基礎年金の年金額の計算にあたっては,786,500円(平成24年度価額)を使用すること。
(2) 老齢厚生年金の年金額はいくらか。

<資料>
老齢厚生年金の計算式(物価スライド特例措置による平成24年度価額)
「老齢厚生年金の額=(報酬比例部分の額+経過的加算額)+加給年金額(注)」
・報酬比例部分の額
=(平均標準報酬月額×乗率×平成15年3月までの被保険者期間の月数+平均標準報酬額×乗率×平成15年4月以後の被保険者期間の月数)×1.031×□□□

報酬比例部分の給付乗率(1,000分の)
総報酬制導入前・・・新乗率:7.125 旧乗率:7.5
総報酬制導入後・・・新乗率:5.481 旧乗率:5.769

・経過的加算額
=1,676円×被保険者期間の月数×□□□−786,500円×(昭和36年4月以後で20歳以上60歳未満の厚生年金保険の被保険者期間の月数/加入可能年数×12)

(注) 配偶者の加給年金額393,200円(物価スライド特例措置による平成24年度価額)は,要件を満たしている場合のみ加算すること。

ページトップへ戻る

問52 解答・解説

老齢基礎年金と付加年金、老齢厚生年金の支給額に関する問題です。

老齢基礎年金額の計算式は、以下の通りです。
老齢基礎年金=満額の基礎年金×(納付済月数+免除分調整月数)/(加入可能年数×12)

まず、平成24年度の満額の基礎年金額は、786,500円
次に、免除期間は、全額免除や半額免除等、免除分に応じて免除月数に一定数を乗じて、調整計算します。
Aさんには免除期間なく、納付済月数は厚生年金と国民年金の被保険者期間の合計です。

またAさんは昭和16年4月2日以降生まれですので、「加入可能年数」は40年です。
(昭和16年4月1日以前生まれの場合、加入可能年数は40年を下回ります。)
以上により、
Aさんの老齢基礎年金=786,500円×(150月+119月+180月)/(40年×12)
        =735,705円≒735,700円(50円未満を切捨て)

また、付加年金の受給額=200円×付加保険料納付月数 ですので、
Aさんの付加年金=200円×(119月+180月)=59,800円

従って、(1)65歳から受給できる年金の合計額は、735,700円+59,800円=795,500円

次に、老齢厚生年金の報酬比例部分の計算式は以下の通りです。
報酬比例部分=(T+U)×1.031×0.978(注)
  T:平均標準報酬月額×乗率×平成15年3月までの被保険者期間の月数
  U:平均標準報酬額  ×乗率×平成15年4月以後の被保険者期間の月数
(注)平成23年度は0.981 ⇒ 平成24年度は0.978に変更(物価スライド特例水準)
よってAさんの報酬比例部分の年金額は、
=(300,000円×7.5/1,000×150月)×1.031×0.978
=340,307円

次に経過的加算額ですが、これは定額部分の年金額と老齢基礎年金の差額です。
定額部分の年金の加入月数は厚生年金の加入月数で、老齢基礎年金分の加入月数は、昭和36年4月以後で20歳以上60歳未満の厚生年金の加入月数ですから、Aさんの場合どちらも150月です。よって計算式は
=1,676円×150月×0.978−786,500円×150月/(40年×12)
=245,869−245,781 ←計算過程で円未満は四捨五入
=88円
よって、報酬比例部分と経過的加算を合わせた基本年金額は、
340,307円+88円=340,395円≒340,400円
(50円未満を切捨て,50円以上100円未満は100円に切上げ)

最後に配偶者の加給年金は、厚生年金の被保険者期間が20年以上で、65歳未満の配偶者がいる場合には、老齢厚生年金に加給年金が加算されますが、Aさんの厚生年金の被保険者期間は150月(12年6ヶ月)のため、加給年金の支給対象外です。

よって、Aさんが受け取る(2)老齢厚生年金額は、340,400円 です。

問51                         問53

  ●無料アプリ版公開中。
  ●学科も実技も完全無料!

  

  ●広告無しの有料版。
  ●広告無しで集中学習!

  

ページトップへ戻る

関連・類似の過去問

ページトップへ戻る

FP対策講座

<FP対策通信講座>

●LECのFP講座(キーワード検索欄で「1級」と検索) ⇒ FP(ファイナンシャル・プランナー)サイトはこちら

●1級FP技能士(学科試験対策)のWEB講座 ⇒ 1級FP技能士資格対策講座(資格対策ドットコム)

●通勤中に音声学習するなら ⇒ FP 通勤講座

●社労士・宅建・中小企業診断士等も受けるなら ⇒ 月額定額サービス【ウケホーダイ】

ページトップへ戻る

Sponsored Link

実施サービス

Sponsored Link

メインメニュー

Sponsored Link

サイト内検索

Sponsored Link

Copyright(C) 1級FP過去問解説 All Rights Reserved.