問10 2013年1月基礎
問10 問題文
保険法に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
1) 保険法は,保険契約と同等の内容を有する共済契約等についても適用対象となる。
2) 保険法は,原則として施行日以後に締結された保険契約に適用されるが,施行日よりも前に締結された保険契約にも適用される規定がある。
3) 保険法では,保険金受取人は,保険契約者と信頼関係が損なわれるような重大事由が生じた場合や親族関係が終了した場合に,保険契約者に対し,その保険契約の解除を請求することができる。
4) 保険法では,保険金を支払う期限を約款で定めた場合,その期限が,保険金を支払うために確認をすることが保険契約上必要とされる事項を確認するために一般的に必要と考えられる相当の期間よりも長いときは,その相当の期間を経過する日が保険金を支払うべき期限となる。
問10 解答・解説
保険法に関する問題です。
1) は、適切。保険法は、生命保険や損害保険だけでなく、傷害疾病保険(がん保険など)や共済契約(JA共済等)にも適用されます。
2) は、適切。保険法は、施行日後だけでなく施行日前に締結した契約も適用され、重大事由による解除に関する規定にも適用されます。
なお、重大事由による解除とは、保険金詐欺等の場合には、保険会社が契約解除できるということです。
3) は、不適切。保険法により、被保険者は、保険契約者との信頼関係が損なわれるような重大事由が生じた場合や親族関係が終了した場合に、保険契約者に対し保険契約の解除を請求できます。
保険金の受取人ではなく、保険をかけられた人=被保険者に契約解除の請求権があるわけです。
4) は、適切。保険約款上の保険金の支払期限が、保険金を支払うための確認事項をチェックする一般的な期間よりも長いと、保険法により、一般的な期間とされる日を過ぎた時点が保険金の支払期限日となります。
つまり、保険会社が「約款ではまだ保険金の支払期限まで余裕がありますし〜、保険金を支払うには色々チェックすることが多くて時間がかかるんですよ〜」となかなか保険金を支払わない場合でも、一般的な期間が過ぎれば法律上の支払期限日になってしまうということです。
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