問55 2013年1月応用
問55 問題文
【投資信託の概要】の「シナリオとXファンド・Yファンドの予想収益率」に基づいて,XファンドとYファンドをそれぞれ4:6の割合で購入した場合のポートフォリオの(1)期待収益率と(2)標準偏差を計算しなさい。計算過程を示し,計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入すること。
問55 解答・解説
ポートフォリオの期待収益率とリスク(標準偏差)に関する問題です。
期待収益率=生起確率×収益率 ですが、
ポートフォリオの期待収益率=(各シナリオの生起確率×各シナリオの収益率※)の総和
となります。
※各シナリオの収益率=(収益率×投資比率)の総和
つまり、問題文の例でいくと、シナリオ1・2・3のときのそれぞれの期待収益率を算出し、
その合計がポートフォリオの期待収益率となるわけです。
まず各シナリオの収益率は、
シナリオ1の収益率=10×4/10+0×6/10=4%
シナリオ2の収益率=5×4/10+5×6/10=5%
シナリオ3の収益率=-20×4/10+30×6/10=10%
よって、各シナリオの期待収益率は
シナリオ1の期待収益率=0.3×4=1.2%
シナリオ2の期待収益率=0.6×5=3%
シナリオ3の期待収益率=0.1×10=1%
よってポートフォリオの期待収益率=1.2+3+1=5.2%
次に標準偏差ですが、標準偏差=「分散」の平方根 です。よってまずは分散を求めます。
分散=[生起確率×{(各シナリオの収益率−ポートフォリオの期待収益率)の2乗}]の総和
で表せます。
分散=0.3×(4−5.2)^2+0.6×(5−5.2)^2+0.1×(10−5.2)^2
=0.432+0.024+2.304=2.76
分散2.76の平方根=1.661 → 1.66%
以上により正解は、(1)期待収益率 5.20% (2)リスク(標準偏差)1.66%
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